青紙2号を鍛えて作った刃を持つペティナイフです。そのため、種類としては和ペティに属します。笹岡鋏製作所の技術で作られているので刃も特筆すべきところですが、この包丁の最大の特徴は見た目の色合いにあります。珍しいクルミの柄は、しっとりとした温かみのある茶色で、鍛造した上に磨きをかけた銀色の刃のとマッチしています。持ってみると思ったよりも軽く、非常に扱いやすいため、お料理も楽しいものになります。
※両刃ですが柄の形状が左右非対称のため、右利き用の包丁になります。
※ 銀色でステンレスのように見えますが、鋼と極軟鉄でできているので水気が多いところでは錆に弱いです。使用後はよく拭き取って、刃が下になるように保管してください。コミ(刃と柄の付け根付近)の水気を取るにも有効です。
※ 魚や肉の骨、冷凍食品(半解凍を含む)、食品以外の物は切らないでください。 製造メーカーに関係なく、手作りの包丁は硬度が高いので横からの力に弱く、割れたり欠けたりします。
人によってはしっとりと落ち着いた印象で、人によっては渋いとも感じる茶色の持ち手の素材は、なんと珍しいことにクルミです。生活圏では身近な木で和包丁の柄に使われることは少ないですが、ナイフの柄としては人気で、撥水性もあります。温かみのある表情に加え、粘りが強く狂いも少ないことが特徴。磨いた鋼の刃の色とも相性抜群です。
鉄や鋼を熱して叩くことは、鍛冶屋の基本です。そうすることで思いのままに形を変えていくことはもちろんですが、鉄や鋼を熱して叩くことで分子が詰まり、丈夫で硬くなっていきます。そして最後は手で研ぐことで仕上がり具合を指から判断し、その品だけの刃を付けます。笹岡鋏製作所では、この基本を大切にモノづくりを行なっています。
創業1970年。初代の笹岡英二さんが堺の鋏鍛治で12年修行して高知に帰り、開業したのが笹岡鋏製作所の始まりです。土佐は刃物の名産地ですが、その中心地は高知市の北側にある香美市です。対して、笹岡鋏製作所があるのは、高知市の西側にある仁淀川沿いの、いの町。地域では少ない鍛冶屋として、鋏だけではなく包丁や農具など、地域の人たちが必要とするさまざまなものをチャレンジ精神旺盛に作り続けてきました。二代目の笹岡悟さんは、使い手の声を聞いた丁寧なモノづくりが得意。この二人の特性が相まって、チャレンジ精神旺盛で丁寧という笹岡鋏製作所の特徴が生まれています。
135mm・青紙2号 | |
全長 | 295mm |
刃の長さ | 135mm |
重量 | 82g |
刃 | 両刃 |
構造 | 割込 |
刃の鋼 | 青紙2号 |
地金 | 極軟鉄 |
柄 | クルミ |
※1 マチを含めた刃先までの長さ
※ 手作りの製品のため微差はご了承ください